「コミューター」とは聞きなれない言葉かと思われますが、
英語で「通勤者」という意味です。
では自動車、バス業界において「コミューター」とは何を指すのでしょうか?
バス業界において「コミューター」とは少人数の送迎、短距離の移動に適した車両を指し、特に14人乗りのワゴン車のことをいいます。
ここではコミューターの特徴、用途についてご紹介します。

1.コミューターとはどのようなクルマか?

コミューターとはどのようなクルマか、まずサイズなどのデータをご覧ください。
全長      :約5.4m
全高      :約1.9m
全幅      :約2.3m
車両総重量    :約3t
定員      :14名
高速道路などの有料道路における車両区分:中型車
法定バス料金で定められる区分:小型
外観はワゴン車のようですが、一般的なワゴン車よりも全長が長いため、最大で13人までお客様をお乗せすることが出来ます。
また車両総重量も3t程度のため、大型車両進入禁止などの規制の対象外ですので、小回りがきく点も大きな特徴でしょう。

2.コミューターの車内

ここでは一般的なコミューターの車内設備についてご説明します。
コミューターのドアはスライド式になっており、ドアを開けて対面側、運転席の後ろ側に2人掛けシートが3列並んでいます。
車内のドア側には1人掛けシートがドアを挟んで3列並んでいます。
補助席はありません。
最後尾には4人掛けシートが1列あります。
車内には荷物棚、またはトランクのような荷物を置くスペースはありません。
キャリーケースなどの荷物は座席の間か、最後尾の座席をたたむかして載せる方法がとられています。
冷蔵庫やモニターなどの装備は基本的にはありませんが、要望に合わせて後付けで用意しているバス会社などもあります。

3.コミューターの車種

現在日本ではトヨタと日産の2社がコミューターを生産しています。
以下に2社それぞれのコミューターのサイズをご覧ください。

 トヨタ
ハイエースコミューター GL / DX
全長            :5380mm
全幅            :1880mm
全高            :2285mm
室内高(スライドドア部):1565mm
室内幅           :(GL)1695mm (DX)1730mm

日産
NV350 キャラバン
全長            :5230mm
全幅            :1880mm
全高            :2285mm
室内高(スライドドア部):1580mm
室内幅           :1850mm

両メーカーとも車室の天井が高く、床面が低い「ハイルーフ、低床」をうたい、
車室が広くゆったりしていることをアピールしています。

4.コミューターをお勧めできる用途

コミューターはどのような目的で使用するのが向いているのでしょうか?
まず大きな荷物の少ない、10人程度のお客様を空港や駅と会社や学校の間を行き来する送迎に向いていると思われます。
また企業の視察などに使用して1日走りまわることもできます。
5、6人のグループで後部座席を荷物スペースにして日帰り旅行に利用するのもお勧めです。 駐車場も通常のコインパーキングが使えるため都市部や古都散策でも大変便利です。