車椅子生活になった祖母にも旅をさせてあげたい思いと、ヘルパーさんをお願いしてはいるが
仕事の合間に介護をしている母の疲れを癒してもらおうと温泉旅行を企画しました。
全国各地でバリアフリー化が進む宿は多いものの、一つ一つの宿を見ていくと
移動手段に問題はないものの入浴となるとあまり進んでいない現実がありました。
そんな中、入浴介助も楽しめる宿を山形で発見。早速山形旅行を決行することにしました。
ここは山形米沢の奥座敷といわれる小野川温泉。山に囲まれた自然豊かで静かな場所でした。
私の車だったので利用はしていませんが、宿によると介助タクシーも手配してくれるそうです。
車椅子でも問題の無い、道の駅や上杉記念館などを巡り宿へ向かいました。今回お世話になったのは「鈴の宿 登府屋旅館」さんです。
ここはバリアフリー化に加え、介助員も外注してもらえる宿なので設備も整っているだろうと思い決めました。
宿に着くとスタッフの方々が温かく出迎えてくれました。手続きを済ませお部屋へ移動。
案内されたバリアフリーの宿は和室2間と広縁のついたとても広くぜい沢な部屋でした。
祖母と母達、私達家族の4世代旅行の大所帯でしたが、一部屋で泊まることができましたし、余裕の広さで快適でした。
和室でしたが車椅子に配慮されテーブルと椅子のスタイルというのも良かったですね。
和室のふすまは一般的なふすまよりも幅があり車椅子が楽に通れるサイズになっていましたし、トイレもとても広々。
お部屋で少し休んだ後、お楽しみの温泉タイムにそれぞれ行ってもらうことにしました。
私以外は皆大浴場へ行き、私は祖母の温泉に付き添うことにしました。
入浴する前に、どのような設備があるのかスタッフの方にお願いし浴室を見せてもらいました。
大浴場でも可能とのことでしたが、やはり一般の方もいるため貸切風呂を選びました。
貸切風呂は思ったより浴槽が広く、浴室用車いすにシャワーバス。
脱衣所からの移動が楽にできるような滑り台式の椅子のようなものがついていたため
私一人でもなんとかできそうなので、介助ついでに一緒に入ることにしました。
貸切風呂は有料なのでもったいないということもありましたが。ここの温泉はブレンドもの。
昔は源泉が80度と高温で入る事が出来なかったのですが、30度の低温源泉が掘り出され、ブレンドして適温で入る事が出来るようになりました。
ブレンドといっても100%源泉なのでとても体が温まり気持ちの良い湯でした。浴槽の滑り台は使いふぁってが良く、
他の施設にもあれば良いのにと思えるものでした。温泉を満喫したとは夕食タイム。山形といえば米沢牛ですね。
会席の中にもメインとして米沢牛ステーキがありましたし、他のお料理もイワナや鯉の洗いなど山形ならではの味覚がズラリと並び大満足でした。
食事は人数が多いこともあり個室会食場でいただきました。テーブル席なので、車いすそのままで利用することができました。
翌朝、朝食前に昨夜入ることのできなかった大浴場へ行ってみました。
露天風呂があり風を浴びながらとても気持ちよく入る事ができたため温泉も無事満喫。
館内全体が古民家風の造りで落ちつきがありゆっくりと宿スティを楽しむことができました。
ここのエリアは賑やかな観光地ではなく、ゆったりとした時間の流れる地元の風土を味わえる街並み。
だから観光施設が多いわけではありませんが、都会の喧騒を忘れたいときにはおすすめしたい温泉地です。
バリアフリーの部屋がとても広い高級感のある部屋のみだったので、人数が少なくても対応しやすいもう少し安めの部屋があれば、
より利用しやすくなるのではと思いました。
次回は、もう少し標準に近いバリアフリーの宿を探して訪れてみようと思っています。